ビジネスわかったランド (営業・販売)
顧客マネジメント
セールスレターの活用法は
セールスレターの役割は実に大きい。にもかかわらず最近は、手軽なところで何でもかんでも電話でことを済ませようとする向きが多い。他人が面倒がって出さない時代だからこそ、手紙にしたためて出す“効果”があるというものである。
営業活動の成否のポイントは、究極のところ良好な人間関係を結び、それを保つことによってもたらされるものであるから、手紙ほどその目的、手段にうってつけのものは他にはないのではないだろうか。
手紙は、何より人間の誠意を如実に映し出す、口では伝えることのできないコミュニケーション効果をかもし出すものと言える。仮に事務的な内容であっても、ちょっとした表現とタイミング如何によって、ほのぼのした人間性や人間味を出すことが工夫によって可能である。
喜びや不幸な出来事のあったとき
これは、ごく常識的なパターンであるが、手紙はあとに残るものだけにどんな書き方をしたらよいのか、出してよいものやら思案投げ首で、案外出すことに躊躇する向きが多い。
しかし、こういうときにこそ先方の心情の奥深く、手紙なら入っていける。また、その喜びの言葉が、逆に悲しみに対するなぐさめの言葉を強烈に相手の胸に訴え、印象づけることができる。好意を示すのには絶好のタイミングであることは間違いない。
後日、必ずや「あのとき、いただいた手紙はとってもありがたかった」とよい話題になることが多い。
見逃しやすい当り前のことへの感謝
人間、何気なくやっている日常の言動について、事改めてお礼を言われたりすると、どきっとしたり、認識を改めてもらった喜びを得ることがある。
たとえば、初回訪問で忙しい中を対応してくれたことへの御礼、デモで商品を熱心に見てもらったことへの御礼なども、たとえそのときは買ってくれなかったとしても印象に残ってしまうもの。
受け取ったほうでは、「うちにはたくさん営業マンがくるけどこんな感謝の手紙を寄越すなんて初めてだ。“ご意見を身にしみて今後に生かします”なんて、殊勝なことも書いてあり、今度きたらもう一度よく考えてみよう」という人も事実いる。
アフタケアと思いやりの心を伝える
売りっ放しということがよくあるが、これも「その後いかがですか」「もし具合が悪ければ返信用のはがきでも、お電話でもください」といった事柄が、ユーザーにしてみればとても新鮮な親切味を抱くことがある。
これを、電話でなく、手紙で出すところにまた違った味が出て、効果的である。
いつもと違った場所から出す
これも思いやり、アフターケアの一種かもしれないが、いつもの営業所から手紙を出すのではなく、地方出張先から出すところに意義がある。
「山形の月山の近くに出張できております。先日ご紹介いただいたA様宅に寄って格別のご配慮をいただきました。厚く御礼申し上げます。帰って早速お伺いいたします」などとくると、客側としては「いつもこちらのことを考えていてくれるのか」と思いたくなる。
簡単な御礼の一言でも、場所が違えば新鮮な印象を与えることができる。手紙ならではの味であろう。
アイデアをい生かした事例
セールスレターの効用は、訪問やフォローアップにつながるものであるが、その効果例というか、アイデアを生かした事例のいくつかを紹介したのが次の図表である。
このほか、縦書きの多いはがきを横に使って印象的な表現にしたり、特別の用箋をつくったり、凝ったデザインの便箋を作製したりする向きもあるが、これはプラス・マイナス両面がある。
やはり、スタイルより内容・中身で勝負するのが手紙の特徴を生かすというものだろう。
著者
坂井 尚(ビジネス評論家)
2004年11月末現在の法令等に基づいています。
営業活動の成否のポイントは、究極のところ良好な人間関係を結び、それを保つことによってもたらされるものであるから、手紙ほどその目的、手段にうってつけのものは他にはないのではないだろうか。
手紙は、何より人間の誠意を如実に映し出す、口では伝えることのできないコミュニケーション効果をかもし出すものと言える。仮に事務的な内容であっても、ちょっとした表現とタイミング如何によって、ほのぼのした人間性や人間味を出すことが工夫によって可能である。
喜びや不幸な出来事のあったとき
これは、ごく常識的なパターンであるが、手紙はあとに残るものだけにどんな書き方をしたらよいのか、出してよいものやら思案投げ首で、案外出すことに躊躇する向きが多い。
しかし、こういうときにこそ先方の心情の奥深く、手紙なら入っていける。また、その喜びの言葉が、逆に悲しみに対するなぐさめの言葉を強烈に相手の胸に訴え、印象づけることができる。好意を示すのには絶好のタイミングであることは間違いない。
後日、必ずや「あのとき、いただいた手紙はとってもありがたかった」とよい話題になることが多い。
見逃しやすい当り前のことへの感謝
人間、何気なくやっている日常の言動について、事改めてお礼を言われたりすると、どきっとしたり、認識を改めてもらった喜びを得ることがある。
たとえば、初回訪問で忙しい中を対応してくれたことへの御礼、デモで商品を熱心に見てもらったことへの御礼なども、たとえそのときは買ってくれなかったとしても印象に残ってしまうもの。
受け取ったほうでは、「うちにはたくさん営業マンがくるけどこんな感謝の手紙を寄越すなんて初めてだ。“ご意見を身にしみて今後に生かします”なんて、殊勝なことも書いてあり、今度きたらもう一度よく考えてみよう」という人も事実いる。
アフタケアと思いやりの心を伝える
売りっ放しということがよくあるが、これも「その後いかがですか」「もし具合が悪ければ返信用のはがきでも、お電話でもください」といった事柄が、ユーザーにしてみればとても新鮮な親切味を抱くことがある。
これを、電話でなく、手紙で出すところにまた違った味が出て、効果的である。
いつもと違った場所から出す
これも思いやり、アフターケアの一種かもしれないが、いつもの営業所から手紙を出すのではなく、地方出張先から出すところに意義がある。
「山形の月山の近くに出張できております。先日ご紹介いただいたA様宅に寄って格別のご配慮をいただきました。厚く御礼申し上げます。帰って早速お伺いいたします」などとくると、客側としては「いつもこちらのことを考えていてくれるのか」と思いたくなる。
簡単な御礼の一言でも、場所が違えば新鮮な印象を与えることができる。手紙ならではの味であろう。
アイデアをい生かした事例
セールスレターの効用は、訪問やフォローアップにつながるものであるが、その効果例というか、アイデアを生かした事例のいくつかを紹介したのが次の図表である。
このほか、縦書きの多いはがきを横に使って印象的な表現にしたり、特別の用箋をつくったり、凝ったデザインの便箋を作製したりする向きもあるが、これはプラス・マイナス両面がある。
やはり、スタイルより内容・中身で勝負するのが手紙の特徴を生かすというものだろう。
著者
坂井 尚(ビジネス評論家)
2004年11月末現在の法令等に基づいています。
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