ビジネスわかったランド (営業・販売)

顧客マネジメント

消費者からのクレームへの対応は?
 クレームがあったときには、「ピンチはチャンス」と前向きにとらえ、誠意ある対応をします。

●クレームは情報の宝庫でもある
クレーム対応は、企業における仕事のなかでも最も気をつかう仕事の一つであるといえるでしょう。すでに気分を害している人に応対するわけですから、対等な立場で話すことも難しいですし、いくらこちらが正しいことをいっても、そのまま聞き入れてくれるとは限りません。また、対応を誤ると、損害賠償請求などの大きな問題に発展したり、企業が社会的な信頼を失うような結果になることもあります。
このようなマイナス面を考えると、できれば避けて通りたいところですが、クレームには信頼性向上やレベルアップのヒントが隠れているというプラス面もあります。クレームが来るということは、その製品やサービスが広く使われているということでもありますから、どんなクレームも前向きに受けとめ、誠意ある対応を心がけましょう。

●クレーム対応のポイント
クレーム対応の一番のポイントは、こちらの誠意が伝わるような態度で接するということです。まずは、相手が何を言おうとしているのかをしっかりと聞きましょう。言いがかりをつけて賠償金や新製品との交換を迫ってくるような悪質なクレーマーに対しては確固たる態度をとる必要もありますが、相手の言い分がおかしかったり、意図が不明確であっても、すぐに反論するのではなく、冷静に話の内容を理解するように努めます。
クレームの原因や相手の意図が明確に把握できたら、どのように対応するかを具体的に検討します。できれば早急に原因を究明し、解決策を講じるべきですが、内容によってはすぐに万全の対応ができないような性質のものもあります。そのような場合には、応急処置的な対応を提示します。一時的な対応しかできなかったときは、その後の経過報告や最終的な解決までのメドを伝えることを忘れないようにしましょう。
なお、似たようなクレームが多く寄せられたときは、とくに注意が必要です。ケガが頻発するようなクレームでは、死亡事故など大きなトラブルに発展する危険性もあるので、情報を全社で共有し、できるだけ早い時期に対策をとるべきでしょう。

法律事務所オーセンス
2010年5月末現在の法令等に基づいています。