使える!ビジネス文書・文例集
金銭貸借・担保等に関する契約書
仮登記担保設定契約書
仮登記担保設定契約書 | ||||||||||||||
甲野太郎を甲とし、乙山次郎を乙として、甲乙間において次のとおり仮登記担保設定契約を締結した。 |
||||||||||||||
第1条 | (被担保債権)乙は甲に対し、本日金弐千萬円也を弁済期平成○年○月○日、弁済方法は一括して甲方に持参または送金して支払う、利息金1割、毎月末日払い、遅延損害金年2割の約定にて借り受け、これを受領したことを確認する。 | |||||||||||||
第2条 | (仮登記担保権の設定)乙は甲に対し、前条の債務の代物弁済として、下記不動産(以下 「本件不動産」という。)の所有権を移転することを予約した。 2 乙は、本件不動産につき、直ちに、甲のために、前条の本日付代物弁済予約を原因とする所有権移転請求権保全仮登記手続きをする。 3 前項の登記手続費用は乙の負担とする。 |
|||||||||||||
記
|
||||||||||||||
|
||||||||||||||
第3条 | (本件不動産の処分等)乙は、あらかじめ甲の書面による承諾を得なければ、本件不動産の全部または一部を売却し、他の物権や賃借権を設定し、あるいは、原状を変更するなど、甲に損害を及ぼすおそれのある一切の行為をしてはならない。 | |||||||||||||
第4条 | (期限の利益の喪失)乙が、次の各号の一に該当したときは、乙は甲からの通知催告がなくても当然に期限の利益を失う。
|
|||||||||||||
第5条 | (仮登記担保権の実行)乙が、第1条の債務を弁済期に弁済しないとき、または、前条により期限の利益を失ったときは、甲は乙に対し、代物弁済予約完結の意思表示をするとともに、甲の乙に対する債権額、本件不動産の評価額および本件不動産の評価額が債権額を超えるときは甲から乙に支払うべき清算金額を通知する。 2 前項の意思表示および通知が乙に到達した日から2か月を経過しても乙が第1条の債務を弁済しないときは、乙は甲に対し、前項の清算金があるときはこれを受領するのと引換えに、清算金がないときは直ちに、本件不動産につき、第2条の仮登記に基づく所有権移転本登記手続きをするとともに、本件不動産を明渡す。 3 前項の登記手続費用等は乙の負担とする。 4 第1項の本件不動産の評価額が債権額に足りないときは、乙は甲に対し、直ちにその不足額を支払う。 |
|||||||||||||
第6条 | (合意管轄)本件に関し万一紛争が生じたときは、甲の居住地の地方裁判所を第一審の管轄裁判所とすることに甲乙は合意した。 | |||||||||||||
以上のとおり、仮登記担保設定契約が成立したので、これを証するため本契約書を2通作成し、甲乙各署名押印のうえ、各1通を所持する。 平成○年○月○日 |
||||||||||||||
|
||||||||||||||
著者
水野賢一(弁護士)