甲野太郎を売主とし、乙山次郎を買主として、売主・買主間において次のとおり建物（借地権付）売買契約を締結した。

売主は、その所有する次の建物（以下「本件建物」という。）をその敷地の借地権とともに買主に売り渡し、買主は、これを買い受けた。

（建物）
所 在 家屋番号 種 類 構 造 床面積	富山県○○市○○○丁目 ○番 居宅 木造瓦葺平家建 ○○．△△平方メートル
（借地権）
賃貸人 賃借地 賃借期間 賃 料	丙山三郎 富山県○○市○○丁目○番 宅地○○．△△平方メートル △年△月△日から △年△月△日までの△年 １か月金○○円也

売買代金は、金○○円也とする。
２　本件建物等の表示は登記簿記載の表示によるものであり、本件建物の実際の構造や実測面積等がこれと相異しても、売主および買主は、売買代金の増減を請求したり、本契約を解除したりすることはできない。

買主は、本契約締結と同時に売主に対し、手附金として金○○円也を支払い、売主は、これを受領した。
２　前項の手附は、解約手附とするが、売買代金支払いのときは、その一部に充当する。

買主は、売主に対し、前条の手附金を代金に充当するほか、残代金を△年△月△日限り、第５条の所有権移転登記手続きおよび引渡し、ならびに、第７条の賃借権譲渡承諾書の交付と引換えに支払う。

本件建物の所有権移転登記手続きおよび引渡しは、△年△月△日限り、前条の売買代金の支払いと引換えに行なう。
２　売主は、前項の日までに、自己の所有物等を本件建物から搬出し、本件建物を空家として買主に引渡す。

売主は、前条の所有権移転登記手続きおよび引渡しのときまでに、本件建物に存する抵当権、賃借権、その他買主の完全な所有権の行使を妨げる一切の負担を除去し、完全な所有権を買主に移転する。

売主は、第５条の所有権移転登記手続きおよび引渡しのときまでに、本件建物の敷地につき、賃貸人丙山三郎の賃借権譲渡の承諾を受け、譲渡承諾書を第４条の売買代金の支払いと引換えに交付する。
２　売主が前項の承諾を得られないとき、または賃貸人が譲渡の承諾を拒絶したときは、売主は、裁判所に承諾に代わる許可を得る申立てをする。
３　売主が前項の申立てをしないときは、買主は、売主に代わって売主の名において、前項の申立てをすることができる。

本件建物の所有権は、第４条の売買代金の支払いが完了したときに、売主から買主に移転する。
２　本件建物の造作・設備一切の所有権は、前項の所有権の移転と同時に売主から買主に移転する。

本件建物に関する公租公課、敷地の賃料および電気・ガス・水道等の付帯設備の使用料等は、本件建物の引渡しの日をもって区分し、引渡日までの分は売主が、引渡日の翌日以降の分は買主が、それぞれ負担する。

第７条の賃貸人の承諾または承諾に代わる許可を得るための承諾料、申立費用等の費用は、売主の負担とする。
２　本件建物の所有権移転登記申請および引渡しに要する費用は、買主の負担とする。
３　本契約書作成に関する費用は、売主買主双方の均分負担とする。

本契約締結後、第５条の本件建物を引渡しの前に、売主買主いずれの故意または過失によらずに、本件建物の全部または一部が滅失、毀損、流失などしたとき、その損害は売主の負担とする。
２　前項の滅失等により、買主が買い受けの目的を達することができなくなったときは、本契約は効力を失い、売主は、すでに受領した手附金等を買主に返還する。

売主が第７条の手続きをとらず、または、買主に対してその権利行使に必要な手続きに協力しないとき、もしくは、賃貸人が賃借権の譲渡を承諾せず、かつ、承諾に代わる許可が得られなかったときは、買主は、催告をせずに本契約を解除することができる。
２　売主または買主は、相手方が本契約に違反したときは、催告をせずに本契約を解除することができる。
３　本契約を解除した売主または買主は、相手方に対し、違約金として、金○○円也を請求することができる。

本契約に定めなき事項、または、本契約の解釈に疑義が生じた事項については、売主・買主相互に誠意をもって協議し、円満解決をはかるものとする。