ビジネスわかったランド (ビジネスマナー)

「仕事」がスムーズに進む言葉のルール

たとえ、うっかりミスでもきちんとお詫びする

うっかりミスをしてしまった場合、「悪気はないので」という気持ちから、ついつい言い訳から入ってしまいがちです。しかし、ミスはミスとして、「申し訳ございませんでした」というお詫びの言葉を最初にきちんと伝えましょう。

打ち合わせの日程を間違えて伝えてしまったあとの電話で、

× 「さきほど、うっかりして次の打ち合わせの日程を間違えてお伝えしてしまいました。正しくは○月△日の15時からでした」

 「申し訳ございません。さきほどお電話でお伝えしました次の打ち合わせの日程ですが、私の勘違いで誤ってお伝えしてしまいました。大変失礼いたしました。正しくは○月△日の15時からです」

「うっかりミス」というものは、だれにでも起こりえることであり、それ自体はしかたがないことかもしれません。しかし、大切なのはそのミスをしたあとの対応です。×のような言い方をしてしまうと、自分のミスを軽く考えているように相手には聞こえてしまいます。 社会人の心構えとして大切なのは、小さなミスであっても真摯に反省し、それを言葉にして「申し訳ございませんでした」とまず相手にお詫びの気持ちを伝えることです。また、「間違えました」だと開き直っている感じがしてしまうのに対し、「勘違いをしておりました」という表現のほうが、より反省している気持ちが伝わります。 お詫びのひと言で、「どれだけあなたがいつも真摯に仕事に取り組み、いかに仕事相手に敬意を払って仕事をしているかがわかる」と言っても過言ではありません。

渡辺 由佳(フリーアナウンサー・マナー講師)