ビジネスわかったランド (ビジネスマナー)

「仕事」がスムーズに進む言葉のルール

名刺交換の際の失敗を避ける

名刺交換は、単なる儀礼的な行為だと思われているかもしれません。しかし、名刺交換のあとの会話がスムーズに運ぶか、ぎこちなくなるかは、名刺交換のときのちょっとしたひと言に左右されます。

名刺交換をしたあとで名前を見た際、
× 「変わったお名前ですね」
× 「おもしろいお名前ですね」
 「珍しいお名前ですね」

名刺交換のあと、読み方が難しい名字や名前は、「名字は何とお読みするんですか?」などと聞くのが次への会話への定番でした。しかし最近はふり仮名がついているケースが増えています。 次のステップとしては、その名前をきっかけに会話をはじめます。しかし、そのときのちょっとした言い方のニュアンスによって、相手が気を悪くしてしまうことがあります。 たとえば、「変わったお名前」という言い方は、いい意味でも悪い意味でも「変わった」という言い方をするため、人によっては「変わっている」と言われるのをマイナスに受けとめる人もいます。 同様に、「おもしろいお名前」もプラスの意味として受け取らない人もいるので、やはりこのようなケースでは「珍しいお名前ですね」とコメントするのが、賢明でしょう。 「心に浮かんだ思いを、どのような単語を選んで相手に伝えるのか」。浮かんだイメージの言葉を、一度頭の中で変換してみる、というワンステップを踏むと、会話がぐっと洗練されてきます。

渡辺 由佳(フリーアナウンサー・マナー講師)