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「いらない」原因を突破する「問題点解消法」

営業手法の基本中の基本

問題点解消法は、応対法としてはオーソドックスなものかもしれません。
これは、相手が「買わない」「いらない」という原因について、「それを解消しますから、いかがですか?」とすすめる方法で、まずはこのアプローチから入るのが営業の王道といえるでしょう。
例えば、クーラーの購入を検討している相手が、取り付け工事日について引っかかっている場合であれば、以下のように対応するのが、問題点解消法です。

「ご希望の工事日に調整ができればとのことでしたら、こちらも現場と直接掛け合いまして、ご希望どおりの日時に工事ができるようにいたしますので、いかがでしょうか」

このテクニックは、購入するのに障害となっている問題点を根本的に取り除くことを前提に話を進めますから、確実性ではこれ以上のものはありません。
もしこの方法がとれるようなケースならば、まず採用したい話の進め方です。

知識を深めて使いこなす

問題点解消法は、確実性の高い話の進め方ではありますが、現実には相手の抱えている問題点には、こちらが解消できることとできないことがあるでしょう。
商品の値段が気になっている相手に、「今回は特別に半額でご提供いたしますので、一度お試しになってはいかがですか?」といえたら、それで話はうまく進むでしょうが、現実にはそのようなことがつねにできるとは限りません。
その意味で、このテクニックを使うには、こちらの「できること・できないこと」を判断する力も必要です。
それにはまず、商品知識を深めること。商品販売についてどこまでの対応がとれるのか、工事日の指定に融通がきくのかなど、社内の仕組みも押さえておかなくてはなりません。
そうした意味で、このテクニックは基本でありながら、より深く使いこなすには、それ相応の熟練が必要であるといえます。

恩田 昭子(株式会社ドゥファイン代表取締役社長)