ビジネスわかったランド (ビジネスマナー)

電話の威力を100%引き出すテクニック

話をそらす「話題転換法」

話を変えて事態を打開する

話題転換法とは、それとなく話題を変えて、自分に有利な方向に話を導いていくテクニックです。主に、相手の話のをかわして断りを乗り越えたり、相手がこちらの話に興味を示さない場合に、興味のありそうな話題に転換して話に引き込むのに使われたりします。
例えば、以下は自動車の営業マンが話題転換法を使った場合の例です。

「やっぱりちょっと高いなあ……」

「ところで冬はスキーには行かれますか?」

「毎年行くんだよね」

「どちら方面ですか?」

「白馬とかだね」

「私も好きでよく行くんですよ。この車の後部座席は、イスをたたむと、スキー板などを積むのにぴったりなように設計されていてですね……」

このように、相手の興味を引くような話題に転換することで、行き詰まった営業にも新たな展開が見えるようになるのです。

関連のある話題への転換が大切

ただし、当然のことながら、話をどんなふうに転換させてもいいわけではありません。
例えば、相手の「商品のよさはわかるけど、効果が見えにくいよね」という言葉に、「ところで、お知り合いの方で誰か使っていませんか?」など、まったく関連のない質問をしたりすれば、「何をいいたいのかわからない」と困惑されて逆効果にもなります。
ポイントは、本題からそれ過ぎないこと、できれば商品の利点にさりげなくつながるような話題に転換することです。これは、やってみるとわかりますが、かなり高度なテクニックです。
しかし、うまく使えば硬直した商談を打開するための強力な武器にもなりますので、ぜひチャレンジしてみてください。

恩田 昭子(株式会社ドゥファイン代表取締役社長)