ビジネスわかったランド (ビジネスマナー)

電話の威力を100%引き出すテクニック

印象を柔らかくする「肯定話法」

耳ざわりがグッとよくなる肯定話法

肯定話法とは「無理・ない・できない」などの否定的な印象を与える言い方を肯定的にいい換える、もしくは肯定的なフレーズをつけ足すことで印象を和らげる話法です。
即答を迫られる電話応対では、「ありません」「わからない」「できない」「いません」という否定的な表現をしがちです。しかし、

「人気商品のため、もうございません」
「あいにく担当が留守で、ちょっとわかりません」

といった表現は、自分ではていねいにいっているつもりでも、相手を突き放しているような、否定的で不親切な印象を与えてしまいます。
「~ません」という表現は、どうしても感じが悪く聞こえがちなのです。

「肯定表現」+「提案」

もちろん、ないものを「ある」といったり、わからないものを「わかる」といってはいけませんが、できるだけ肯定的に聞こえる表現に置き換える努力は必須。「ありません」ではなく「あいにく現在、品切れになっておりますが……」、「わかりません」ではなく「判断がつきかねますので~」と肯定的な表現にいい換えることが大切です。
その上で、相手の要求に応える提案をつけ加えることができれば万全です。例えば、

「ご注文の商品は、大変人気がございまして、あいにく品切れになってしまいました。1週間以内には入荷する予定ですので、入りましたらすぐにこちらからご連絡をさせていただいてもよろしいでしょうか?」

「申し訳ありません。私では判断がつきかねますので、担当者が戻り次第、本日16時までにはご連絡を差し上げます」

などのように、相手に好印象を与えるプロの応対は「肯定表現+提案」。これが鉄則になります。

恩田 昭子(株式会社ドゥファイン代表取締役社長)