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長所を印象づける「マイナス・プラス法」

長所は後ろにもってくる

「マイナス・プラス法」とは、マイナス要因とプラス要因を同時に相手に話したときに、プラスの印象を強く残す会話の手法です。
実際の商談では、こちらのすすめるサービスや商品について、長所ばかりではなく、短所も述べなくてはならないことがあります。
その際、相手に短所よりも長所の印象をより強く残したい場合、マイナス情報を先に述べて、プラス情報で会話を締めくくるようにすると、プラス情報が結論として相手に印象づけられるので効果的です。
実際に、2つの例を見てみましょう。

A 「今度の自動車保険は、どんな事故への補償も完璧ですが、お値段は多少高くなります」
B 「今度の自動車保険は、お値段は多少高くなりますが、どんな事故への補償も完璧です」

どうでしょうか。
この2つの例は、同じ内容について順番を換えて述べているだけですが、Bの例のほうが、よりプラス面が強調されて聞こえるはずです。 
この例からもわかるように、マイナスのことがあったらそれを先にいうこと。そして、そのあとでプラスのことを話すのが鉄則です。

マイナス・プラス法は応用範囲が広い

これは、「重要なこと」と「それほどでもないこと」、「相手に覚えておいてほしいこと」と「そうでもないこと」などを同時に話す場合でも同じです。
相手に知っておいてほしいこと、重要なことは、できるだけ最後の結論にもってくるように会話を組み立てる、ということです。
これが相手にプラスの印象を残し、伝えたいことを相手の記憶に残すための基本の話法になります。

恩田 昭子(株式会社ドゥファイン代表取締役社長)