ビジネスわかったランド (ビジネスマナー)
しきたりがわかれば書ける「文章」のルール
誤解を招く形容詞や副詞はメールに使わない
メールは直接会って話したり、電話応対と違って、そのときの表情や声のトーンなどまで伝えることはできません。
しかし、迅速に用件を相手に伝えることができるメールはビジネスに限らず、日常生活でも欠かせないものになっています。
そこでビジネスメールでは、伝えたい情報や連絡事項が相手に間違いなく伝わるように明瞭簡潔にまとめるのが基本です。もちろん、文章を作成するときには気をつけなくてはいけないことがあります。
たとえば、「ときどき」「ゆっくりと」「とても」「もっと」「すぐに」などは、ふだんの生活のなかでは頻繁に使っている言葉ですが、ビジネスの場ではふさわしくありません。とくにメールのなかにこういった言葉が入ると、人によって解釈が違ってしまいます。
また、「きれい」や「楽しい」、「厳しい」などの形容詞は、誤解されやすいので使わないことです。
業者からの見積りに対して、
「この内容ではとても厳しいと思われますので、再度ご検討をお願いいたします」
と返信したらどうでしょう。
どこをどのように検討・訂正すればいいのか、また、数字の場合どのくらいにすればよいのか相手にはまったくわかりません。あるいは、暗に断りの返事なのかもしれない、と思われるかもしれません。
あまりにもハッキリと問題のところを指摘すれば、気を悪くされるだろうという配慮から、自分では好意的に使ったつもりの表現かもしれませんが、「厳しい」というのが何を表しているのかわからないので、相手のそのときの状況や感情によってはまったく正反対の意味に取られてしまう可能性もあるのです。
こんなときは、数字を入れて具体的に明記したり、断るのならきちんと電話で気を悪くされないよう丁重に、しかし、誤解されないように話す必要があります。不明瞭なメールは、トラブルの元になります。
白沢節子
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