ビジネス文書は、平易でわかりやすくなければならないことは言うまでもありませんが、このわかりやすい文章を作るということが、とくに若い人にとっては苦手のようです。
書式に慣れていないためだけでなく、友達とメールを気楽にやり取りして文章とはいえないようなものが身についているからかもしれません。
本当にまとまりのない文章になっています。
こんな場合には、まず内容を三つの要素にまとめてから書き出すというのも一つの方法です。
たとえば、「はじめに……」という出だし、「さて……」という本論、そして「なお……」という結びの三つの要素を取り入れるとよいと思います。
言い換えれば、たいていのことは３段落に収めれば、内容は十分に伝えることができますし、また、それが読み手にとっても一番理解しやすいパターンだということです。
この意味からも文章を書くときだけでなく、何か複雑なものを単純化して表そうするときに役立ちます。
三つの要素にまとめてみることは、説得が必要なときなどいろいろな場面においてもとても有効な方法といえます。


白沢節子