電話では開口一番「もしもし」と言うのが当たり前だと思い込んでいる人が、いまだに少なくないようです。

プライベートな電話ならまだしも、職場にかかってきた電話を取って、「はい、もしもし」と言えば、電話をかけたほうは、
「あれ？　○○商事にかけたはずなのに……」とかけ間違えたような気になってしまいます。そこでわざわざ「○○商事さんでしょうか？」とたずねることになるのです。

電話に雑音が入ったり、聞き取りにくかった時代ならともなく、現代は電話の性能が格段によくなっています。「もしもし」と出た人はそれに気づいていないということです。
もし、いまだに会社で「もしもし」を使っているなら、大げさに言うと時代後れの人間といえます。仕事の電話のやりとりでは、会社名が最初に出る言葉なのです。

また、お客様からの電話に出て「○○さん電話です」と代わることがよくありますが、そのときに「もしもし」と出る人が少なくありません。
このときも「もしもし」ではなく、「お電話代わりました。○○です」と出るのは当たり前のことです。


白沢節子