ビジネスわかったランド (ビジネスマナー)

意外と知らない「電話」のルール

問い合わせに「多分」「おそらく」は使わない
お客様からの問い合わせ(社員宛の電話や在庫の有無、納入日の確認など)は多いものです。

対面以上に電話によることが多いのですが、これらに対して、確証もないのについ自分の“推量”で決めつけてしまい、そのままをお客様に答える人がときどきいます。
お客様はその話を聞いた以上、事実だと思い込んでしまいますが、もし違っていた場合は大迷惑をかけることになります。

よくあることですが、お客様から品物の納入について「○○日までにお願いできますか」と聞かれ、「たぶん、大丈夫でしょう」と答えたり、「○○さんは夕方、会社にお戻りですか」と聞かれ、「おそらく、戻ると思います」と応対した経験はないでしょうか。
「たぶん……でしょう」「おそらく……と思います」とあなたが言ったのは、「そうならないこともある」といった意味を含めて答えたつもりでしょうが、お客様はそうは受け取らないものです。

自分の都合のいいように解釈して「絶対そうなる」と思うのです。
そのため、お客様は「○○日までには納入してもらえる」「夕方帰ってくる」と思い込むのです。「必ず届けます」「必ず帰ってくる」とは言っていないのに、です。
お客様が勝手にそう解釈するのだから、悪いのはお客様、と責めるわけには当然、いきません。

したがって、100パーセント自信のないことは保留にして、はっきりわかってから返事をするとか、
「○○日までにお届けできるかどうか何とも言えませんが……」
「○○は夕方帰ってくるかどうかわかりかねますが、もし帰ってまいりましたら……」
というように答えるべきでしょう。


白沢節子