ビジネスわかったランド (ビジネスマナー)

意外と知らない「電話」のルール

声が小さいときは「お電話が遠いのですが」
携帯電話などからかかってきた電話は、相手の声が聞き取りにくいことがあります。
こうしたときに、相手に向って「聞こえない」と言っては失礼になると思うのでしょうか、それについて触れない人がいますが、大事な用件を聞き違えるトラブルのもとになり、またトンチンカンな受け答えをすると相手に対して無礼になります。

そこで、「えっ、何ですか?」「よく聞こえないのですが」などと聞き返すのも感心できません。
こういうときは、「申し訳ありませんが、お電話が遠いのですが」と、聞き取りにくいことを相手に伝えるのが基本です。「お電話が遠いのですが」と丁寧に言えば、相手に与える印象もよくなります。
相手の声が小さくて聞きにくい場合でも、電話機や回線に何らかの障害があるかのように責任を転嫁して告げるのがエチケットです。「お声が小さいのですが」では、相手を非難することになるからです。

こういう言い方をしても、なおかつ、まだ聞き取りにくいときがあります。仮に聞き取りにくいのが固有名詞だとしましょう。
そんなときは「どのような字をお書きになりますか?」と聞けばいいし、「そうしますとお時間は午後3時ですね」などと、こちらから誘導して相手の出方をうながすこともできます。


白沢節子