ビジネスわかったランド (ビジネスマナー)

「仕事」がスムーズに進む言葉のルール

相手の会社名はどんなに長くても省略しない
会社名には、たとえば「日本産業研究センター株式会社」といった、長い名称があるとします。
このような長い社名は、相手がお客様であってもふだんつい省略して「日産研」などと言ったり書いたりしがちですが、会社名は人間でいえば氏名にあたることを忘れてはいけません。
つまり、社名を省略するのは「渡辺さん」を「ナベちゃん」というようなものなのです。もちろん、職場内でもこういう呼び方はやめてください。職場は仲良しクラブではありません。
このようなことを知っていれば、ビジネスの場でお客様の会社名を省略するのはたいへん失礼になるということがわかるでしょう。
お客様が自社の社名を略称して言ったとしても、同じ略称をそのままこちらが使うのは、やはり配慮が足らないことで、かえって気分を害されることがあります。
とくにビジネス文書では、お客様または他社に対しては正式名称をきちんと書くことが大切です。たとえば、「○○商事㈱」というように省略せず、「○○商事株式会社」ときちんと書くのが原則です。
もっとも、お客様が「略称でよい」とか「当社宛の郵便は略称をお使いください」と配慮してあるなら、話は別ですが、そういうことは滅多にありません。


白沢節子