ビジネスわかったランド (ビジネスマナー)

「仕事」がスムーズに進む言葉のルール

報告するときは「事実」と「意見・感想」を区別する
「報告」という行為は、仕事をスムーズにするうえで欠かせないものです。
上司は部下のする仕事のすべてにタッチしているわけではありませんから、仕事の出来ばえや途中経過、いきさつなどは報告を通してキャッチし、そのうえで打つ手を考えたり、判断したり、意思決定を行っています。
言ってみれば、各自がそれぞれ行っている仕事が報告によって有機的に結ばれて、全体としての力となっていくわけです。
ただ、この報告の際に注意しなければならないことがあります。
それは、「事実」と「自分の意見・感想」をはっきり区別して言うことです。
たとえば、
「○○会社とはもう取引をやめませんか。いつもクレームをつけてくるんです」
では、クレームの報告にはなりません。
「○○会社からクレームを言ってきました。この1カ月間に三度です」
と、あくまでも事実を伝えるのが報告です。
取引をやめるかどうかなどについての判断は、上司に任せるべきことなのです。
もし、報告するほうが自分勝手な推測や判断だけでものを言えば、報告を受けた側の判断に狂いが生じる恐れもあります。
どうしても自分の意見などを言いたいときは、
「○○については……となりました。そこで私の個人的見解ですが……」
と、事実と主観を区別して言えばいいのです。


白沢節子