ビジネスわかったランド (ビジネスマナー)

「仕事」がスムーズに進む言葉のルール

「すみません」はビジネスの場ではタブー

街やレストランなど、日常のあらゆるシーンでよく耳にするのが「すみません。○○してくれませんか」という言葉です。この場合の「すみません」は、相手に詫びているものでないことは言うまでもありません。
「すみません、これとこれを包んでください」
「すみませーん、この近くに○○というお店はないでしょうか?」
など、もともとは依頼や問いかけの“前置き”として用いられる言葉です。
また「すみません」は、「ありがとう」の意味にも使われることがあります。落とした物を拾ってくれた人に対して、「あ、すみません」となるわけです。
このように「すみません」は、便利な言葉として日常生活では頻繁に用いられていますが、ビジネスの場にこの言葉を持ち込むのはどうでしょう。
というのは、頼みごとなら「恐れいりますが」、ただす場合には「少々お聞きしますが」、感謝に対しては「ありがとうございます」と、ビジネスシーンにはそれぞれりっぱな言い方があるからです。
たとえば、他の会社を訪問したときに受付で「○○さんいらっしゃいますか」といきなり“挨拶”するのは問題です。
この場合は、「すみません」を前につけるよりは、
「恐れいりますが、○○さんいらっしゃいますか」
と「恐れいりますが」という言葉を添えて声をかけたほうが丁寧で好印象を与えられます。


白沢節子