ビジネスわかったランド (ビジネスマナー)

「仕事」がスムーズに進む言葉のルール

他社の役職者は「さん」づけで呼ぶ

ある若手社員が取引先の担当者と商談をすませ、辞去の挨拶をした直後に言い忘れがあったことに気づきました。
彼はあわてて相手を呼び止めたのですが、そのとき礼を失してしまいました。その部長に向かって、
「あのー、ちょっとすみませんが……」
と呼びかけてしまったのです。
彼は気がせいていて、とっさに言葉が出てしまったのかもしれません。しかし、これは見ず知らずの知らない相手に呼びかけるときに使う言葉です。このひと言で、部長さんは気分を害してしまったのは言うまでもありません。
目上の人に対して、こんな呼び方をするのは論外ですが、他社の役職者をどう呼んだらいいのか、迷う人も多いでしょう。
「○○さん」「○○部長」「○○部長さん」というように呼び方はいろいろ考えられますが、一般的には「○○部長さん」という具合に、肩書きに「さん」づけをしたほうが丁重に応対している印象を与えます。
かなり親しくなってきて、「君、いつまでもそんな呼び方では水くさいじゃないか」と言われるようになったら「○○部長」でも差し支えないのですが、それまでは、「肩書き」+「さん」と敬称をダブらせてください。


白沢節子