ビジネスわかったランド (ビジネスマナー)

「人間関係」がうまくいく言葉のルール

「無理をお願いして」のひと言が効く
同じ職場内の人でもそうですが、たとえお客様であっても、付き合いが長くなると無理な頼みごとをするときなどに、当たり前のような感じで自分の都合を優先して言ってしまいがちです。
急ぎの用件で電話をして今すぐ話をしたいと思うとき、相手が会議中や面談中でも呼んでもらいたいと、電話に出た人に頼むことがあります。
そして相手が電話に出た途端、「○○の件ですぐ返事をもらいたくて……」と、お客様はもちろん、社内の他部門の人に対していきなり本題に入ることはありませんか。
また、お客様に商品の納期や価格の交渉で融通を利かせてもらったとき、感謝の言葉だけですませていませんか。
自分の都合を優先してもらったときには、
「会議中、無理にお呼び立てして申し訳ありません」
「無理なお願いして申し訳ありません。……についてはよろしくお願いいたします」
と言えば、相手も「会議(面談)が終わったらすぐに返事をしなければ」「納期を早めるよう手を打とう」「価格について考え直してみよう」「忙しくて大変だけど、何とか時間のやりくりをしてやってあげよう」と、たいてい快く応じてくれます。
ただ頼むだけ、といったビジネスライクな言葉遣いでは、しぶしぶ了解されるか、もしかしたら拒否されるかもしれません
また、訪問日時を自分に合わせてもらったときなども「無理をお願いして申し訳ありませんが……」のひと言を加えてください。
言葉は話が通じればそれでよい、という考え方は感心しません。気の利いたひと言を感情を込めて言える人になれるよう心がけてください。


白沢節子