ビジネスわかったランド (ビジネスマナー)

「人間関係」がうまくいく言葉のルール

約束の来客には「お待ちしておりました」の決まり文句で
ちょっとしたひと言で、相手に与える印象がガラリと変わってしまうことがよくあります。
たとえば、午後の3時に課長のところにお客様が見える予定だとします。
約束の時間にそのお客様が見えたとき、対応に出た周囲の誰かが「いらっしゃいませ」と丁寧に挨拶するのは、これは言ってみれば当然のことです。お客様も、「この会社は礼儀正しいな」と思っても、それ以上の強い印象は受けないでしょう。
しかし、このとき「お待ちしておりました」とひと言付け加えていたら、どうでしょう。
このひと言で、お客様は自分がその会社を訪問したことを歓迎され、“厚遇されている”と感じ、うれしく思われます。
相手にこうした好印象を与えることは、単に対応に出たその人だけにとどまらずに、会社全体のイメージをよくすることにつながることは言うまでもありません。そうなれば、商談もおのずとスムーズに運ぶというものです。
要は、ちょっとした言葉の心遣いなのですが、あらかじめ来社されることがわかっているお客様に対しては、「お待ちしておりました」は挨拶の決まり文句であると心得ておいてください。
こうした言葉の心遣いが、のちのちの大きな取引をまとめ上げるきっかけになることもけっして少なくありません。


白沢節子