ビジネスわかったランド (ビジネスマナー)
「人間関係」がうまくいく言葉のルール
不可能なときは「……かねる」をつけ加える
はっきりと拒絶したり、不可能だという意思をあからさまに表すと、相手に失礼になったり、あるいは乱暴な言い方になってしまうと思っているのでしょうか、「できる・できない」「する・しない」「わかる・わからない」などの言葉を口にしない人がいます。
「納期は約束どおり来月の第一月曜日の7日でいいですね」と確認され、「それがですね、第一月曜日は……」などと、イエスともノーともはっきり言わずにいると「できるの? できないの?」と相手はイライラしてしまいます。
このように態度がはっきりしない応答では、お客様はその気がないと受け取ったり、逆に強引に踏み込めばどうにかしてくれるかも、と思われかねません。
どうしても断る必要がある場合は、それをソフトに表現するためのうってつけの言葉があります。それが「……かねる」です。
「あいにくですが、お約束いたしかねます。他社のご注文がそちら様より前にありますので……」
「わたくしの一存ではお引き受けいたしかねますので、○○が戻りましたら、相談いたしまして……」
もたもたした返事よりも、こうした言い方のほうが、こちらの態度がはっきりと相手に伝わるのはもちろん、気分を害されることもなくなるものです。
白沢節子
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