ビジネスわかったランド (ビジネスマナー)

「人間関係」がうまくいく言葉のルール

自分の意見は「と思う」でなく「と考える」
会議では自分の意見を求められたり、「この件について、君はどう見るかね」と上司に判断を求められることもあります。
このようなときは、ちょっとしたことですが「と思います」ではなく、「と考えます」と自分の判断や意見を述べることが大事です。
ところが、この「思う」と「考える」を同様に使っている人が少なくないようです。
たとえば、「○○について……と思います」と言うと、深く考えず感覚的な発想で言っていると受け取られがちですが、
「○○について……と考えます」
と言えば、根拠があり深く考えていると受け取られます。
どちらが人から質のよい意見として受け入れてもらいやすいか、ここで改めて断らなくてもおわかりでしょう。
仕事ともなれば個人的、主観的な感じや感想で処理できるものは、まずないといえます。
売れ行きや利益、経費、販路、信頼感、品質、納期、市場の評判などが、生産部門、販売部門、研究部門、輸送部門を問わず重要課題になり、それらのデータをもとにした総合的な判断が要求されます。
ですから、「……と思う」という言い方では通じにくいのが、ビジネスの世界です。
ただし、ここでは単に「と思う」と「と考える」という言い回しの違いだけを問題にしているわけではありません。せっかくの優れた意見を持ちながら「思う」と言ってしまい、無駄にしないことを知ってほしいのです。


白沢節子