ビジネスわかったランド (ビジネスマナー)

「人間関係」がうまくいく言葉のルール

「ちょっとした問い直し」は相手に好印象を与える

 「話し上手は聞き上手」とよく言われますが、ビジネスパーソンにとって聞き上手であることは、仕事をスムーズに進めるための重要な条件の一つといえます。
まず、相手が誰であれ、人の話をよく聞くことは、人間関係をよくするための第一歩です。自分だけが一方的に話す人は周囲から敬遠されがちです。
また、仕事に必要な情報を収集するうえでも、聞き上手であるかどうかで大きな違いが生じてきます。
“聞き上手”になるための最も手っ取り早い方法は、相づちの打ち方を工夫することです。
相づちを打つというのは、人の話を聞いているという姿勢の表明でもあります。と同時に相手の話を誘導するための重要なキーワードでもあります。
これを上手に使いこなすことによって、話をはずませたり、こちらの聞きたい話を聞き出すこともできるのです。
「なるほど」「そうですね」「それで」など、軽い感動を交えながら相づちを打つと、話す人も話にどんどん乗ってきます。
ただ、この相づちの打ち方で、一つ気をつけなくてはならないのは、「なるほど、なるほど」「はいはい」と同じ言葉を繰り返さないようにすることです。機械的に相づちを打っていると、話を真剣に聞いていないような印象を与えてしまい、反対に不快に感じられます。
また、ちょっとした問い返しをすることもおすすめです。たとえば、「では、これはこういうことになるわけですね」と、人の話を自分なりにうまくまとめて、確認のための質問という形にするのです。
しかし、目下の人が目上の人に対して「なるほど……」などを連発するのは、どこか尊大な印象を与えてしまいかねません。そのときはむしろ首をタテに振って深くうなずくと、相手に与える印象がよくなります。


白沢節子