ビジネスわかったランド (ビジネスマナー)
「人間関係」がうまくいく言葉のルール
目上の人には「こんにちは」のあとに言葉を添える
どこの会社でも、朝の「おはようございます」、退社時の「お先に失礼します」などの挨拶をきちんとするよう新入社員を指導しているはずです。
挨拶がろくにできないようでは、それだけで社会人失格といえますが、ふだんの挨拶はきちんとできる人でも迷うのが、日中に路上や電車の中などで取引先の人と出会ったときです。
日常生活の中で昼間の挨拶として用いられているのは「こんにちは」ですが、お客様や社内にいてもめったに話すことのない目上の人に対しては、「こんにちは」だけでは何となくおさまりが悪く感じます。
かといって、「おはようございます」などのように、「こんにちは」のあとに「ございます」はつきません。
「こんにちは」とは、もともと「今日はよいお日和です」といった言葉を省略したものです。ですから今でも礼儀正しい人は、「こんにちは。ご無沙汰しておりまして」などと「こんにちは」のあとに必ず何らかの言葉を添えるようにしています。
自分より目上の人に対して「こんにちは」と言うときは、このような言葉を添えて全体のトーンを落ち着かせると感じのよい挨拶になります。夜の「こんばんは」も、「こんにちは」の場合と同じです。
このことを知っていれば、「やあ、どうも」というようなあいまいな挨拶でごまかすという失態も防げます。
ところで、困ってしまうのは「こんにちは」とも言えないけれど、どう挨拶してよいか迷う場合です。
たとえば、同じ部署の人が出張先から昼間電話をかけてくることがあります。このときもまた何と言ってよいかわからない、という人が少なくありません。
いきなり「○○(主任)だが、○○君いる?」と言われて、まず「こんにちは」と挨拶というのも変です。
こういうときは、「主任ですね。私○○ですが、○○さんと代わりますのでお待ち下さい」と言います。要するに、挨拶の代わりに「主任ですね」と言えばよいのです。
白沢節子
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