ビジネスわかったランド (ビジネスマナー)

「仕事」がスムーズに進む言葉のルール

クレーム対応は、最初にお詫びの姿勢を示す

クレームには、まず相手の立場に立った対応が求められます。まずクレームの理由や原因などの事実を聞くのが先決だという対応だと、いくら悪気はなかったとしても誠意のない態度だと誤解され、火に油を注ぎかねません。

「販売員の態度が悪い!」というクレームのお客様に対して、

× 「どういう点が悪かったのでしょうか?」

 「さぞ、御不快な思いをされたことと思います。私どもの社員教育がいたりませんで、本当に申し訳ございませんでした

最近のクレームには、販売スタッフの対応に関するものが増えていると聞きます。お客様の満足度(カスタマー・サティスファクション)は、商品やサービスだけでなく、スタッフの質によっても左右されます。 クレームを言っているお客様に、「どういう点が悪かったのでしょうか?」という聞き方は、お客様の空気が読めていないばかりか、お客様に対抗しているようにも聞こえてしまいます。クレーム対応の鉄則は、「まず目の前にいるお客様の怒りに対してお詫びを伝えること」です。たとえ、自分が関与していないクレームであったとしても、心からのお詫びをしたあと、クレームの内容を聞くとよいでしょう。

渡辺 由佳(フリーアナウンサー・マナー講師)