ビジネスわかったランド (税務)
引当金
貸倒引当金-概要
(1)制度概要
法人が、その有する金銭債権について将来発生するであろう貸倒損失の見込額として、損金経理により貸倒引当金勘定に繰り入れた金額のうち、繰入限度額に達するまでの金額については損金算入が認められる。
(2)適用対象法人
貸倒引当金制度の適用対象法人は以下の法人に限定されている。
◆資本金1億円以下の法人(資本金5億円以上の法人の100%子会社等を除く)
◆銀行・保険会社等
◆リース取引に係る金銭債権を有する法人等
(3)繰入限度額
法人の有する債権のうち個別評価金銭債権に該当するものは、それぞれの該当事由ごとに区分して債務者ごとに繰入限度額を計算する。個別評価金銭債権以外のものは一括評価金銭債権として過年度の貸倒実績率または法定繰入率により繰入限度額を計算することとなる。
なお、損金の額に算入される金額は「損金経理により貸倒引当金勘定に繰り入れた金額のうち、繰入限度額に達するまでの金額」とされていることから、会計上、貸倒引当金を計上しない場合にはその損金算入が認められることはない。ただし、例外として「貸倒損失」として処理した金額のうち、貸倒損失として損金不算入となる部分の金額は「貸倒引当金」として繰入限度額に達するまでの金額につき損金算入が認められる。
なお、損金の額に算入される金額は「損金経理により貸倒引当金勘定に繰り入れた金額のうち、繰入限度額に達するまでの金額」とされていることから、会計上、貸倒引当金を計上しない場合にはその損金算入が認められることはない。ただし、例外として「貸倒損失」として処理した金額のうち、貸倒損失として損金不算入となる部分の金額は「貸倒引当金」として繰入限度額に達するまでの金額につき損金算入が認められる。
税務上の債権分類 | 繰入限度額 | |
個別評価金銭債権 | 会社更生法や民事再生法の規定による更生計画や再生計画の認可決定があった場合 | 弁済を猶予されまたは賦払により弁済される金額のうち、認可決定日の属する事業年度終了の日の翌日から5年を経過する日までに弁済されることとなっている金額以外の金額(担保権の実行による取立見込額を除く) |
債務超過の状態が相当期間継続し、事業に好転の見通しがない場合等により、その債権の一部につき取立て等の見込みがないと認められる場合 | 回収不能見込額(担保権の実行等による取立見込額を除いた金額) | |
会社更生法や民事再生法の規定による更生手続や再生手続開始の申立てがあった場合 | 債権金額(実質的に債権とみられない金額および担保権の実行等による取立見込額を除いた金額)×50% | |
一括評価金銭債権 | 個別評価金銭債権以外の金銭債権 | 債権金額に過去3年間の貸倒実績率または法人税法に規定する法定繰入率を乗じた金額 |
著者: あいわ税理士法人
http://www.aiwa-tax.or.jp/
※2022年6月1日現在の法令、ガイドライン等に基づいています
キーワード検索
タイトル検索および全文検索(タイトル+本文から検索)ができます。
検索対象範囲を選択して、キーワードを入力してください。