ビジネスわかったランド (税務)

連結納税制度

連結法人税の計算手順
連結法人税は、以下の手順で計算する。

【上図を拡大表示する】

(1)所得金額の計算

単体納税と同様に、各個社の当期純利益に申告調整項目を加減算して、所得金額を計算する。

申告調整項目は、連結納税グループを構成する個社ごとに計算するものと、連結納税グループ全体で計算するものに分かれる。制度上は、グループ全体で計算する項目が限定列挙されており、受取配当等の益金不算入、交際費等の損金不算入、寄附金の損金不算入がその代表例である。グループ全体で計算した加算・減算額は、一定の基準により個社ごとに配分を行う。

各個社の当期純利益に申告調整項目を加減算した金額が各個社の個別所得金額となり、個別所得金額の全社合計が連結納税グループ全体の連結所得金額となる。

(2)税額の計算

連結所得金額および個別所得金額にそれぞれ税率を乗じて、税額控除前の連結法人税額および連結法人税個別帰属額を計算する。

税額控除も、連結納税グループを構成する個社ごとに計算するものと、連結納税グループ全体で計算するものに分かれる。制度上は、グループ全体で計算する項目が限定列挙されており、所得税額控除、外国税額控除、試験研究費の税額控除がその代表例である。グループ全体で計算した税額控除額は、一定の基準により個社ごとに配分を行なう。

これらの税額控除額を控除することにより、最終的な連結法人税額および連結法人税個別帰属額が計算される。

著者: あいわ税理士法人
http://www.aiwa-tax.or.jp/

※2022年6月1日現在の法令、ガイドライン等に基づいています