ビジネスわかったランド (経営・社長)

経営計画の立て方・進め方

まずは社内外へ示す経営計画の「意義」を整理する
経営計画をいきなり立てていくのではなく、まずは「何のために経営計画を作るのか」という「意義」をきちんと整理する

社内と社外とで「意義」は異なる

経営計画を立てる意義は、社内に対しては「経営計画に取り組む会社の想いを浸透させること」、社外に対しては「会社の将来の姿を示すこと」になります。
経営計画は、突然作成できるものではありません。当然、経営計画を立てるに至った“背景”や“想い”があるはずです。それらをきちんと社員に説明することにより、社員が経営計画をしっかりと理解することができます。
経営のトップである経営者がみずから意義を記載することで、経営計画を達成するための経営者としての決意表明にもなります。意義は次の順で記載していきます。

(1)経営計画への想いを記載する

「今回、なぜ経営計画を作成するに至ったか」という想いを記載します。
たとえば、従来は「成り行き管理」で業績が悪化傾向にあった会社が、経営計画を立てることで「計画経営」に転じ、将来のビジョンをめざして進んでいくことが挙げられます。

(2)会社の過去の成長についての軌跡(きせき)を記載する

いままで会社がたどってきた「過去の成長」を経営計画作成にあたり振り返ります。

(3)会社を取り巻く外部環境について記載する

現在、会社を取り巻く外部環境の状態を確認します。

(4)会社の内部環境について記載する

会社の商品力や人材力など、現在の会社の能力について確認します。

(5)会社の経営ビジョンを記載する

長期的に会社をどのようにしていくのかという「経営ビジョン」を明示します。

(6)会社の経営目標を記載する

経営ビジョンを達成するための「経営目標」を明示します。

(7)経営計画の全体の構成と進め方について記載する

経営計画のガイドラインとして、「経営計画の全体の構成」を記載します。さらに、この経営計画の今後の進めかたを記載していきます。

(8)経営計画の副題を記載する

この経営計画全体を通じて、経営計画をひとことで表わす「副題」をつけます。経営計画を各項目に従って作成しただけでは、経営計画の狙いがわかりづらいと思います。そのため、作成した経営計画全体をひとことでいい表わす副題を作り、社員に経営計画を身近なものとして感じてもらいます。
たとえば、ある建設会社が、「経常利益を1億円にすること」が会社の最大の経営目標であるとして「プロフィットワン」という副題をつけたことが挙げられます。