ビジネスわかったランド (経営・社長)
経営計画の立て方・進め方
社員参加型の経営計画が成果を出すことができる
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社長、役員部門長、部門長に準じた社員による経営計画委員会を立ち上げて社員参加型で経営計画を作成し、毎月、委員会を開催する
社長だけで作る経営計画は“早い”だけ
しかし、私の経験では、社長だけで作った経営計画は、社長命令で社員に実施させることはできても、成果がなかなか出ません。社員の意思が入っていない経営計画は“お仕着せ”となり、社員が「達成しよう」という“想い”にならないのです。
そのため、私が経営計画の作成をコンサルティングする場合には、社員参加型で経営計画を作ってもらっています。「社長が1人で作成するよりも時間がかかる」というデメリットはありますが、社員にとっては、「みずから参加して作成した」という想いが強くなり、目標に対して強いコミットを持つために、経営計画を達成しやすくなるのです。
そのため、経営計画においては、社員が作成段階から参加していくことが大切だと思います。社員参加型の経営計画の特徴は次のとおりです。
(1)経営計画委員会の立ち上げ
まずは、経営計画委員会を立ち上げましょう。経営計画委員会のメンバーには、社長、役員、各部門の部門長または部門長に準じた社員を任命します。さらに、総務部門や企画部門から事務局の担当者を任命し、経営計画の進行状況の議事録作成や資料の取りまとめ役をしてもらいます。選出したメンバーにより、毎月、経営計画委員会を開催し、経営計画を作成していきます。
(2)経営計画作成の手順
下図のフローに従って経営計画を作っていきます。11の項目を作成し、3つの管理表を作成します。●経営計画の構成と管理表
●経営計画書と管理表作成の手順
(1)意義→(2)経営理念→(3)経営ビジョン→(4)外部環境分析→(5)内部環境分析→(6)経営目標→(7)経営方針→(8)目標利益計画→(9)月別目標利益計画→(10)1年目の予算管理表→(11)主要施策→(12)行動計画→(13)1年目の行動計画管理表→(14)個人の目標管理表
(3)経営計画の期間
経営計画の期間は、3か年が妥当だと思います。1年だと短期的すぎて、経営ビジョンが描けません。やはり、将来を考えた経営ビジョンを考えると、3か年以上の期間が必要になります。また、3年を超えると長期の計画となります。環境変化の激しい今日では、長期の計画では作成した計画と現実の内容が大きく乖離(かいり)してしまい、経営計画が使いものにならなくなる可能性があります。
(4)経営計画の見直し方
経営計画は、毎年ローリング(計画と実績を適時に照合して、差異を修正すること)することが望ましいと思います。ローリングすることによって、外部環境や内部環境が変わっているかを検討するのです。外部環境や内部環境に大きな変化があり、設定した目標利益計画と大きく乖離する場合には、目標利益計画の変更を検討します。
また、外部環境や内部環境により、主要施策に影響があることが判明した場合、必要に応じて主要施策を変更したり、追加したりします。なお、すでに早期に終了してしまった施策がある場合には、次年度以降の主要施策から取り除いていきます。
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