ビジネスわかったランド (経営・社長)

経営計画の立て方・進め方

経営計画が会社にもたらす6つのメリット

社員のやる気が上がることが最大のメリット。
自分たちの将来がはっきりわかることで、目標を達成しようとする意欲が得られる

社内だけではなく、社外にもメリットをもたらす

経営計画を立てると、会社に次の6つのメリットをもたらします。

(1)社員のやる気を上げる

「今年度の売上目標」だけを明示されて達成しても、努力の結果、将来自分たちの会社がどういう位置付けになるのかわからないとやる気が出ません。
経営計画により、「3年後あるいは5年後に会社はこうなりたい」というきちんとしたビジョンが明示されることにより、社員がビジョンを達成しようと意欲を出すのです。

(2)会社のめざす先が明確になる

経営計画により、経営ビジョンが明示されます。同時に経営目標も定められるので、会社のめざす先がはっきりします。行き先が明確になるので、社員は迷うことなく進んでいくことができます。

(3)効率的な経営ができる

経営計画にもとづき事業活動を進めていくので、ムダな行動がなくなります。3年後あるいは5年後の全体の目標が設定され、その目標にもとづき、各部門が部門目標を設定し活動していきます。そのため、部門間の行動が統一されます。

(4)自社をとりまく環境が明確になる

一般的に、業界の動向を業界誌などで理解していても、自社をとりまく外部環境を分析する機会はなかなかありません。自社の置かれている経済環境、競争環境、市場環境、労働環境、業界環境などを分析して、自社の外部環境の変化をつかむことができます。

(5)自社の力を知ることができる

経営計画の中で、自社の強みと弱みを分析します。自社の強み弱みがわかることで、たとえば、自社の製品やサービスが業界において強いのか・弱いのかが明確になります。また、財務面や労働面などからも、自社の強みや弱みを理解することができます。
中小企業では、自社の強みや弱みをしっかり理解している経営者はあまりいません。経営者に会社の強みを聞くと「真面目に仕事をしています」「納期がきちんとしています」という回答が返ってくることがありますが、これでは“強み”とはいえません。自社の強みや弱みにもっと真剣に取り組む必要があると思います。自社の強みや弱みを理解してこそ、過酷な競争を戦えるのです

(6)金融機関からの評価が上がる

「金融機関が貸し出しの際に評価しているものに経営計画がある」という内容が中小企業白書(2004年版)に記載されています。経営計画を立てることで、会社の経営ビジョンや具体的な実施計画が明確になり、金融機関からの評価につながる可能性は高くなります