ビジネスわかったランド (経営・社長)

事業承継と相続対策

遺言書の訂正と封印の仕方は?

訂正は、やり方を間違えると無効になります。
遺言書を書いた後で間違っている箇所を見つけたら、自筆で訂正します。
訂正方法を間違えると無効になるので注意しましょう。1ヵ所ならともかく、数ヵ所になる場合は面倒でも最初から書き直すことをおすすめします。


<<訂正の手順>>
(1)間違えた部分を二重線で消し、その脇に正しい文字を書きます。
(2)訂正した箇所に、署名の下に押したのと同じ印鑑で押印します。
(3)遺言書の余白に、どの部分をどのように訂正・変更したかを付記し、その部分に署名します。

(付記の例)
・本行第三字目を九に変更する
・第一条第十三字の次に「株式」の二字を加入する
遺言書が完成したら、次の手順で封筒に入れて封印します。
別に、遺言書を封印しなくても法的には問題ありませんが、封印しないと中身を家族などに見られて改ざんされるおそれがあります。


<<封印の手順>>
(1)遺言書を封筒に入れて開封口をのり付けしたうえで、その部分に遺言書に押したものと同じ印鑑を押します。
(2)封筒の表側に「遺言書」と書き、裏側に「本遺言書は私の死後、開封せずにすみやかに家庭裁判所に提出してください」などと書いて、日付と署名を自署してから押印します。
なお、封筒に入れる前に遺言書のコピーをとっておくと、後で内容を見直すときに役立ちます。


 

著者
本田 桂子(NPO法人 遺言相続サポートセンター理事)
2009年4月末現在の法令等に基づいています。