ビジネスわかったランド (経営・社長)

役員給与・賞与・退職金

役員の親族等である使用人へ支払う給与については、一般の使用人とは区別して取り扱う規定があるそうですが、どのような内容ですか?

これは、同族会社だからという規定ではないのですが、役員と特殊関係にある使用人に対して支給する給与については、不相当に高額な部分の金額は損金の額に算入しないというものです。
平成10年度の税制改正で導入されたのですが、役員である経営者が親族等である使用人に対して過大な給与を支給して所得の分散を図ることを防止する意味で制定されたものです。
親族が役員にはならなくても、使用人として働いているケースはよく見受けられます。勤務形態や給与の決め方など、他の使用人と同様の基準であればなんら気にする必要はありませんが、このような規定があるということは承知しておいてほしいと思います。

なお、役員の親族等である使用人の給与が他の使用人と比べて高額だからといって、即・不相当に高額な部分は損金不算入というわけではありません。ただし、他の使用人と比べて高度な技能を有するとか、営業力があるなど、根拠を明確に説明できるようにしておくことが大切です。

著者
平石 共子(税理士)
2009年4月末現在の法令等に基づいています。