ビジネスわかったランド (経営・社長)
簡単健康法
一円玉療法
一円玉療法
生体磁気のバランス回復でコリや痛みが驚くほど取れる
私はこれまで20年近く、全国の健康法を探す旅を続けてきた。そのなかには、びっくりするような効果のあるものが多数あった。しかし、そうした健康法の効果は、現代の医学では説明できない不思議なものが珍しくない。
そんな不思議な健康法の代表として今回は、「一円玉療法」を紹介してみよう。
北の“仙人”が説く生体磁気理論
この一円玉療法を考え出したのは、札幌市に住む鍼灸師のHさんである。
Hさんは神秘の人だ。まず若く見える。70歳は優に超えているのだが、どう見ても50代としか思えない。初めて会ったとき、私はとにかく驚いた。40代の息子さんがいるのだが、息子さんのほうが年上に見えたくらいなのだ。
中国の神話で、不老不死の生薬を飲んでいた父親が若返り、飲んでいなかった息子が歳を取って、ヨボヨボになってしまったという話があるが、Hさんに会ったとき、まさにそれを思い出した。
それにしても、なぜ、そんなに若いのだろうか。好奇心でいっぱいになっている私を、Hさんはある神社に案内してくれた。
Hさんの鍼灸院のある広い敷地内には大きな円形の神社が建っていて、天井に竜が描かれていた。それを指差しながら、Hさんは言った。
「実は、あれはUFOだったんだよ」
「え?」
「いわゆる葉巻型の円盤が宇宙から飛んできて、昔の人はそれを竜と思っていただけさ」
よく見れば神社はUFOの形をしていた。このUFOを祭る神社はHさん自身が建てたもので、竜の絵もHさんのデザインによるものだった。いったいこの人は何を考えているのだろう。私の好奇心はますます高まっていった。
そのUFO信者のHさんが私に教えてくれたのが、これまた驚きの一円玉療法だったのだ。
一円玉療法とは、私たちがふだん使っているアルミ製の一円硬貨を肌に貼るだけで、体の痛みや不快症状を取り除くというものである。実に簡単な方法なのだが、これがびっくりするくらいよく効く。
Hさんのもとを訪ねたとき、私はたまたま肩がすごくこっていた。そこで、Hさんに一円玉を貼ってもらったところ、本当に不思議なのだが、その場で肩が軽くなってしまった。
「どうして、こんなによく効くのですか?」
と尋ねたところ、
「ハハハハハハ……」と中国の仙人のように甲高い声で少し笑ったあと、
「生体磁気が整うからです」
と言う。
Hさんの話によると、一円玉療法は神秘でも不思議でもなんでもない。現にツボ療法という形で、人類はその恩恵を何千年も受けてきた。それを応用しただけ、というのだ。
東洋の賢人たちは、こうしたツボの効果を「気」で説明してきた。東洋医学では体の中に気という、内臓などの働きを支配している一種のエネルギーが流れていて、この流れが乱れるために、さまざまな病気が生じると考えてきた。ツボはそうした気の流れの反応点で、そこを刺激することにより気の乱れを整えて病気を治す、というわけである。
ただし、科学的な意味でこの気の正体がつかめているわけではない。効果があることはわかっているのだが、ツボ療法のメカニズムはいまだに謎とされている。
そこで、Hさんは新しい観点を東洋医学に持ち込むことにした。つまり、気とは物質を構成する素粒子(電子など)から生じる磁気だ、と考えた。磁気というと、磁石のことを思い浮かべる人が多いだろう。実は、私たちの体そのものが磁気を帯びた磁気体なのだそうだ。
私たちの細胞は分子からできている。その分子はさらに原子から構成されていて、原子はさらに原子核と電子からつくられている。このうちの原子核はプラスの電気をもち、電子はマイナスの電気をもつ。したがって、これらからできる原子も分子も細胞もすべて磁気をもっていて、私たちの体も当然、磁気を帯びている。
私たちが健康という場合は、こうした生体内の磁気(生体磁気)が乱れていない状態のことを指す、とHさんは言う。ところが、生体磁気のバランスが崩れて、体内のある部分にマイナスの電気をもつ電子が異常に集結し、電子エネルギーが高まると、さまざまな病気が生じるようになる。ツボ療法の目的も、要するに生体磁気のバランスを回復させることにある、とHさんは説明する。
では、なんのために肌に一円玉を貼るのか。
金属にはイオン化傾向といって、電子を放出し、プラスの電気をもつイオン(電気を帯びた原子)になろうとする性質があるが、これが一番強力なのがアルミなのである。アルミ製の一円玉を体の異常のある部位に当てると、細かい説明はやっかいなので省くが、結果としてこのイオン化傾向により異常部位の生体磁気のバランスが整い、痛みや不快な症状が取れることになる、というのだ。
まあ、とにかく騙されたと思って試してみるといい。
寝ている間にコリや痛みが取れる
一円玉療法は、基本的にはツボに貼る。しかし、ツボがわからなければ、肌を押して、圧痛のあるところ(押して痛いところ)をツボとしてよい。肩こりであるなら、肩を押して、一番圧痛の強いところをツボとして、そこに一円玉をバンソウコウで止める。圧痛点が何か所もあったら、それらにすべて貼るといい。
貼るのは、夜寝ている間だけでかまわない。朝になると、肩こりが取れているだろう。腰痛の場合も同じだ。腰を押して、痛いところに一円玉を貼るだけである。何度も言うが、これが効くのだ。一度、試してみていただきたい。
かつてHさんの考案した一円玉療法が日本全国でブームになったことがあった。いまでも一円玉療法の愛好者は全国にいるに違いない。
最後に、Hさんに聞いた。
「これはどうやって考え出したのですか」
そのとき、神社の側に立つHさんは南の空を指差して笑った。UFOに教えてもらったとでも言うのだろうか。Hさんだったら、そういうこともあり得るかもしれない、と思った。
著者
宮田 充(医療ジャーナリスト)
生体磁気のバランス回復でコリや痛みが驚くほど取れる
私はこれまで20年近く、全国の健康法を探す旅を続けてきた。そのなかには、びっくりするような効果のあるものが多数あった。しかし、そうした健康法の効果は、現代の医学では説明できない不思議なものが珍しくない。
そんな不思議な健康法の代表として今回は、「一円玉療法」を紹介してみよう。
北の“仙人”が説く生体磁気理論
この一円玉療法を考え出したのは、札幌市に住む鍼灸師のHさんである。
Hさんは神秘の人だ。まず若く見える。70歳は優に超えているのだが、どう見ても50代としか思えない。初めて会ったとき、私はとにかく驚いた。40代の息子さんがいるのだが、息子さんのほうが年上に見えたくらいなのだ。
中国の神話で、不老不死の生薬を飲んでいた父親が若返り、飲んでいなかった息子が歳を取って、ヨボヨボになってしまったという話があるが、Hさんに会ったとき、まさにそれを思い出した。
それにしても、なぜ、そんなに若いのだろうか。好奇心でいっぱいになっている私を、Hさんはある神社に案内してくれた。
Hさんの鍼灸院のある広い敷地内には大きな円形の神社が建っていて、天井に竜が描かれていた。それを指差しながら、Hさんは言った。
「実は、あれはUFOだったんだよ」
「え?」
「いわゆる葉巻型の円盤が宇宙から飛んできて、昔の人はそれを竜と思っていただけさ」
よく見れば神社はUFOの形をしていた。このUFOを祭る神社はHさん自身が建てたもので、竜の絵もHさんのデザインによるものだった。いったいこの人は何を考えているのだろう。私の好奇心はますます高まっていった。
そのUFO信者のHさんが私に教えてくれたのが、これまた驚きの一円玉療法だったのだ。
一円玉療法とは、私たちがふだん使っているアルミ製の一円硬貨を肌に貼るだけで、体の痛みや不快症状を取り除くというものである。実に簡単な方法なのだが、これがびっくりするくらいよく効く。
Hさんのもとを訪ねたとき、私はたまたま肩がすごくこっていた。そこで、Hさんに一円玉を貼ってもらったところ、本当に不思議なのだが、その場で肩が軽くなってしまった。
「どうして、こんなによく効くのですか?」
と尋ねたところ、
「ハハハハハハ……」と中国の仙人のように甲高い声で少し笑ったあと、
「生体磁気が整うからです」
と言う。
Hさんの話によると、一円玉療法は神秘でも不思議でもなんでもない。現にツボ療法という形で、人類はその恩恵を何千年も受けてきた。それを応用しただけ、というのだ。
東洋の賢人たちは、こうしたツボの効果を「気」で説明してきた。東洋医学では体の中に気という、内臓などの働きを支配している一種のエネルギーが流れていて、この流れが乱れるために、さまざまな病気が生じると考えてきた。ツボはそうした気の流れの反応点で、そこを刺激することにより気の乱れを整えて病気を治す、というわけである。
ただし、科学的な意味でこの気の正体がつかめているわけではない。効果があることはわかっているのだが、ツボ療法のメカニズムはいまだに謎とされている。
そこで、Hさんは新しい観点を東洋医学に持ち込むことにした。つまり、気とは物質を構成する素粒子(電子など)から生じる磁気だ、と考えた。磁気というと、磁石のことを思い浮かべる人が多いだろう。実は、私たちの体そのものが磁気を帯びた磁気体なのだそうだ。
私たちの細胞は分子からできている。その分子はさらに原子から構成されていて、原子はさらに原子核と電子からつくられている。このうちの原子核はプラスの電気をもち、電子はマイナスの電気をもつ。したがって、これらからできる原子も分子も細胞もすべて磁気をもっていて、私たちの体も当然、磁気を帯びている。
私たちが健康という場合は、こうした生体内の磁気(生体磁気)が乱れていない状態のことを指す、とHさんは言う。ところが、生体磁気のバランスが崩れて、体内のある部分にマイナスの電気をもつ電子が異常に集結し、電子エネルギーが高まると、さまざまな病気が生じるようになる。ツボ療法の目的も、要するに生体磁気のバランスを回復させることにある、とHさんは説明する。
では、なんのために肌に一円玉を貼るのか。
金属にはイオン化傾向といって、電子を放出し、プラスの電気をもつイオン(電気を帯びた原子)になろうとする性質があるが、これが一番強力なのがアルミなのである。アルミ製の一円玉を体の異常のある部位に当てると、細かい説明はやっかいなので省くが、結果としてこのイオン化傾向により異常部位の生体磁気のバランスが整い、痛みや不快な症状が取れることになる、というのだ。
まあ、とにかく騙されたと思って試してみるといい。
寝ている間にコリや痛みが取れる
一円玉療法は、基本的にはツボに貼る。しかし、ツボがわからなければ、肌を押して、圧痛のあるところ(押して痛いところ)をツボとしてよい。肩こりであるなら、肩を押して、一番圧痛の強いところをツボとして、そこに一円玉をバンソウコウで止める。圧痛点が何か所もあったら、それらにすべて貼るといい。
貼るのは、夜寝ている間だけでかまわない。朝になると、肩こりが取れているだろう。腰痛の場合も同じだ。腰を押して、痛いところに一円玉を貼るだけである。何度も言うが、これが効くのだ。一度、試してみていただきたい。
かつてHさんの考案した一円玉療法が日本全国でブームになったことがあった。いまでも一円玉療法の愛好者は全国にいるに違いない。
最後に、Hさんに聞いた。
「これはどうやって考え出したのですか」
そのとき、神社の側に立つHさんは南の空を指差して笑った。UFOに教えてもらったとでも言うのだろうか。Hさんだったら、そういうこともあり得るかもしれない、と思った。
著者
宮田 充(医療ジャーナリスト)
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