ビジネスわかったランド (経営・社長)

取締役の職務

取締役の業務分担は?
 取締役は、代表権のある取締役と代表権のない取締役とに分かれるが、取締役会設置会社においては取締役会の一員であるという点では法的に同等の立場にある。取締役会では、それぞれの発言、議決権は対等である。

<< 取締役会の決議内容の実行 >>

取締役全員が対等な立場で審議して取締役会の決議がまとまったとして、次にはその内容を現実に実行しなければならない。
対外的な執行は、代表取締役や取締役会で特に指名された業務執行取締役が行なうが、社内業務としても取締役会の決議内容を徹底し、それに基づく業務指導をしていかなければならないので、一般には取締役を含んだ全社的な職制が敷かれる。

<< 業務分担の例 >>

取締役が社長、専務、常務、経理担当、あるいは、部長兼任などの立場に分かれるのは、そのような職制上の区分であり、それに応じて各取締役の業務分担を決めている。
このように社内業務の分担という面においては、社長、専務、常務、その他の取締役という順に、責任の軽重の違いや上下の関係があると考えてよいであろう。
業務分担例を挙げると、たとえば次のとおり。
・代表取締役社長
・専務取締役
・常務取締役
・取締役 経理担当
・取締役 総務部長兼務
・取締役 営業部長兼務
・取締役 工場長兼務
・取締役 広報担当

著者
横山 康博(弁護士)
2010年6月末現在の法令等に基づいています。