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朝礼

欄干に刻んだ決意

悔しさを力に

今回は第一次大戦時のイギリス首相ロイド・ジョージのエピソードをひとつ紹介しましょう。
南ウェールズの田舎町で、小学生の一団が川の石橋にさしかかったとき、ふたりの少年がケンカを始めました。ほかの少年たちは一方にだけ加勢して、もうひとりの少年をみんなでいじめていました。
その少年は、最初は懸命に抵抗していましたが、あまりのしつこさに、とうとう泣き出してしまいました。いじめていた少年たちは、ワッと笑いながら、走り去りました。
この泣いていた少年がデビッド・ロイド・ジョージでした。生まれてすぐに父親が亡くなったため、その町で牧師をしながら靴屋をしていた叔父に引き取られ、靴屋の修業をしながら小学校へ通っていました。階級制度の強いイギリスでは、靴屋の子は靴屋に、パン屋の子はパン屋になるというのが常識で、靴屋の叔父に育てられているジョージも、いずれは靴屋になるはずでした。
このときに、ジョージは「ぼくはきっと偉い人になって、みんなを見返してやる」と決意したそうです。そして、ポケットから工作用の小刀を出して、橋の欄干にD・L・Gと、自分の頭文字を刻みつけました。彼が刻んだ頭文字は、永く石橋に残っていました。
みなさんも悔しいことがあったら、ただ悔しがっているのでなく、それを発奮というプラスの感情に変えるように努めましょう。