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朝礼
失敗したら3段階で再発を防ぐ
解決のための公式
学問にはいろいろな分野がありますが、先日、工学院大学の畑村洋太郎先生の『決定版 失敗学の法則』(文春文庫)を読んで「失敗学」という学問があることを知りました。そのなかから次のような趣旨の一節を紹介しましょう。日本の社会では失敗の「原因究明」と「責任追及」を分けて考えようとしない風潮がある。
日本人はどうも失敗が起こるとその原因を探って事実関係を明らかにする前に、失敗の当事者を責め立てて溜飲(りゅういん)を下げているようなところがあります。そして当事者の処分が決まると問題が解決したかのように思って、もう失敗のことは考えない。だからこの国では失敗が繰り返されるのです。
当事者の責任追及をすることも必要です。しかしそれだけでは次の失敗は防げず、むしろ再生産をする恐れがあります。
大切なのは、失敗がなぜ起きたのかという原因究明と、二度と失敗を起こさないようにするためには何をすべきかという具体的な対策を立て、その対策が有効だと検証されたら、同じ分野の他の人たちにも知らせることです。すなわち、失敗が起こったら、原因究明→対策立案と検証→知識の配布の3段階で対処することで、失敗の再発を防げるのです。
この趣旨の「社会」を「会社」と読み換えると、思い当たるところが多々あるのではありませんか。
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