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朝礼

ユニークな読書術

勉強は社会の役に立てるため

先日久しぶりに文化人類学者・梅棹(うめさお)忠夫先生の『知的生産の技術』を読み返しました。1969年に発行された本ですが、コンピュータ時代になっても、内容はまったく古びていません。今なお売れ続けていますから、ぜひ一度読んでみてください。得るものが多いことは保証します。
学校では知識は教えてくれますが、知識の獲得法はあまり教えてくれません。この本はそれを教えてくれるもので、前半ではメモの取り方やカードの利用法など、後半では読書のしかたについて書かれています。そのうち読書法について、私が特に感銘したことの一部を紹介しましょう。
「本は始めから終わりまで読んで初めて読んだといえる。半分だけ読んだとか、拾い読み、斜め読みは『見た』というにすぎない。当然『見た』だけでは批評はできない」
「本は一気に読み上げたほうが理解が確実になる。著者の構築した世界が鮮明に像を結ぶからだ」
「その本の著者にとって大事なところと、私にとっておもしろいところの2カ所に傍線を引く」
「読書を何かの役に立てようとするなら、ノートをつける。書くべき内容は本の抜粋ではなく、読書によって誘発された自分のひらめきや着想である」
といったところですが、最後にひと言、この言葉を胸に刻みましょう。
「人間の知的活動を教養としてではなく、積極的な社会参加の仕方としてとらえよう」
勉強するのは自分のためだけでなく、社会の役に立てるためである、ということです。