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ちょっといい話

二度と川には近寄らない
二度と川には近寄らない
   亡くなった作家の寺山修司氏が、テレビで話していたフランスの話です。
   男が一人、道を歩いていると、川にさしかかりました。突然「助けて!」という悲鳴。男は思わず立ち止まって耳をすまし、川岸に走り寄りました。見ると、子供が水におぼれて、あっぷあっぷしています。
   ここで、服を脱ぎ捨てて、川に飛び込んで子供を助けてれやれればいいのですが、彼は泳げません。彼は、目をつむって気づかないことにしてしまおうか、と考えます。
   しかし、子供のすがりつくような必死の形相を見てしまった以上、家に帰ってもそれに悩まされるに違いありません。
   どうするか。悩んだ末に彼の考えたことは、「もう、けっして川のそばには近づくまい」だったということです。
   人間は誰でも、厄介なことがあると、そこから逃げようとします。しかし、それでは力がつきません。わずかでも、できることからやっていくことが大切です。

監修
福田 健