ビジネスわかったランド (営業・販売)

ちょっといい話

見せ方を工夫する
見せ方を工夫する

 ショウ・ウインドウのショウ、すなわち見せ方の工夫次第で、結果が変わってくることがあるものです。商品のディスプレーはもとより、ちょっとした持ち物をどう見せるかによっても、相手に及ぼす影響が違ってきます。
 たとえば、駅員もベテランになると、どの列車が何番線から、何時何分に発車するか、正確に頭に入っています。ですから、ホームでいきなり尋ねられても、即座に答えることができます。
 ある時、お年寄りに「今度の青森行・夕鶴号はどこから発車しますか」と訊かれたベテラン駅員は、「今度の夕鶴号は、3番線からです」とすぐに教えてあげました。
 しかし、お年寄りはいまひとつ落ちつかない様子です。駅員はふと思いついて、ポケットから駅員用の小さな時刻表を取り出し、それを見せながら答えたところ、お年寄りはいかにも安心した様子でした。ソラでいえても、あえて、時刻表を取り出して見せる。このショウの部分がお年寄りを安心させたのです。
 日常の仕事の中でも、ちょっと頭を働かせて、身近にあるものを有効に活用してみると、思わぬよい結果が得られるのではないでしょうか。

監修
福田 健