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ちょっといい話

聞く身になって話そう
聞く身になって話そう
   友人から聞いた、若手落語家の話です。
   落語家にとって、客のあくびは刃物と同じ。ぐさりと心に突き刺さります。
   さて、新米の落語家が、一所懸命「えー、毎度ばかばかしいお話を・・・」と、習い覚えたばかりの落語をしゃべっていました。間もなく、一人の客がゴロリと寝ころんでしまいました。そうでなくとも、まばらな客です。おまけに、目の前に寝ころばれたうえに、ウトウトされた新米落語家は、思わずカッとなり、次のようにいいました。
   「お客さん、あんまりじゃないですか。私だって、これでも一所懸命話しているんですから。なんだったら、こっちへ来て、私の代わりにしゃべってくださいよ」
   これを聞いた客は、横になったまま答えました。
   「何をいっているんだ。悔しかったら、おまえ、こっちへ来て話を聞いてみろ」
   自分のことばかりに気をとられて、相手のことを考えずに話をすると、たとえそれが面白かったり、立派だったりしても、いいたいことは伝わりません。聞く相手の身になって話をすることが大切です。

監修
福田 健