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ちょっといい話

迷いを吹っ切らせた一言
迷いを吹っ切らせた一言

 アップル社といえば、いまや知らない人はいないでしょう。マッキントッシュというパソコンを大ヒットさせ、iPhoneやiPadを世に送り出した優れたコンピュータ・メーカーです。
 その元社長はジョン・スカーリー。ただし、アップルを創設したのは、スティーブ・ジョブズというコンピュータの天才です。
ジョブズは会社が爆発的成長を遂げる中で、アップル社にふさわしい、すぐれた経営者を求めていました。そして、やっと探しあてたのがジョン・スカーリーでした。しかし、当時の彼はペプシコーラの社長であり、会長のケンドールから次期会長を約束されていた人物だったのです。
 当然、最初からよい返事がもらえるはずはありません。スティーブは、あきらめずに執拗に食い下がりました。スカーリーは、アップル社の自由な雰囲気に魅力を感じたものの、なかなか決断できませんでした。しかし、スティーブの一言で、ペプシコーラの社長の座を捨てる決意をしました。
 その一言とは、「人生の残りの日々を砂糖水を売って過ごすんですか。世界を変えるチャンスに賭けようとしないのですか」というものでした。
 こんな言葉を、一生に一度くらいはいわれてみたいものです。

監修
福田 健