ビジネスわかったランド (営業・販売)

朝礼

見る人は見ている
見る人は見ている
   「君はいつも笑顔で応対してくれて嬉しいね」。いつも来るお得意さんが、はじめて山口君に声を掛けてくれました。そのお客さんは、山口君が窓口の担当になって以来、もう3か月も顔を合わせていましたが、これまでは、ほとんど口を聞いたこともありません。
   それなのに、「ずうっと見ていたんだが、君は、いつも手を抜かない仕事をしている。なかなかできることじゃないよ。今も部長さんと話をしてきたんだが、今度、少し大口の仕事があるんだけど、それを君にやってもらおうと思ってね。詳しくは、後で担当者をよこしましょう」
と、いきなり大口の注文をくれたのです。
   後で部長からは、「日頃の振る舞いというものは、ごまかしようがない。見る人はちゃんと見ているもんだ。山口君も、あのお得意さんから合格点をもらったんだから、大したもんだぞ」とほめられました。
   このように、人の眼は、どこに光っているかわかりません。また、その反対に、どんなに詰まらなそうに見える仕事でも、見る人は、きびしく、また暖かく見守っているものです。
   どうかこの点を信じて、毎日のルーティンワークに取り組んでいってください。たとえ人は見ていなくても「天知る、地知る、我知る」です。自分だけは誤魔化すことができません。決して自分を裏切らなかったという誇りのようなものが、表情に輝きを与え、その人の人格を光らせるのです。

監修
福田 健