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朝礼

浮足立つ社員の心をつかむ
浮足立つ社員の心をつかむ
   高知県の桂浜に、坂本竜馬の銅像が建っています。その竜馬にこんなエピソードが残っています。
   竜馬が何人かの仲間と海岸を歩いていました。そこへ、パラパラと雨が降ってきました。雨は少しずつ激しくなってきました。仲間たちは「こりゃ、たまらん」と、走り出しました。でも、竜馬だけは、ゆっくりと歩いています。振り返った一人が叫びました。
   「おーい、竜馬。何をグズグズしているんだ。走れ、濡れるぞ!」
すると竜馬は、「走ったって、先も雨だ」と答えたそうです。
   不況で、景気の悪い話が続くとき、ふと、この話を思い出します。皆が走るから、自分も遅れないように走るというのではなく、皆が走るときこそ、あわてずに、腰を据えて考えることも必要だと思います。
   確かに、目先の雨だけにとらわれると、つい走りたくなるものです。しかし、やがて晴れるときを見据えて、いまは何をすべきかを考える人間でありたいものです。

監修
福田 健