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リーダーシップ

いまの時代のリーダーシップ
いまの時代のリーダーシップ
   歴史作家・司馬遼太郎氏の『言い触らし団右衛門』という作品に、「大将の器量とは、一座の者の心を読んで、その雰囲気の中で中心になれる器をいう」との一節があります。
   自分の考えを一方的に押しつけたり、上役風を吹かせたりするのでなく、部下の心をつかみ、人々の中に溶け込み、自然に中心的な存在になれる器量を持つ人は、現代においても、すぐれたリーダーといえるでしょう。
   また、日本人の心情として、作家の井上ひさし氏が、「日本人は、相手のいうことには自発的に従うという態度を長い間とり続けてきた」と、指摘しているように、確かに「長いものには巻かれろ」式の体質が色濃く残っていました。しかし、今では、その態度もだいぶ崩れてきたようです。それどころか、上からの押し付けには、強く反発する人たちが増えてきました。
   人に媚びるのではなく、彼らの心をつかみながら、すぐれた人材へと育てていく力が、今の時代のリーダーシップといえるでしょう。

監修
福田 健