して欲しいことを他人にもせよ

　人は誰でも自分を大切にするものです。その大切な自分に対して、周りの人から、よい関心を持ってもらえたときの喜びは、ほかの何物にも代え難いものです。
　ときには、関心を持ってくれた相手に対して、好意を抱き、協力したい気持ちにもなります。反対に、関心を持たれなかったり無視されたときの悲しさ、絶望感は、相手に対して憎悪の念さえ抱きかねません。
　会社でも、新調した服で出勤したときや髪を切って出勤したときに、誰もそのことに気づいてくれなかったらどんな気持ちでしょうか。
　誰も自分に注意を払ってくれないと感じ、がっかりするのではないでしょうか。
　人は誰でも、まわりの人からほめられたり、認められたいと願っているものです。それは、自分のことに一番関心があり、自分は重要な存在であり、受け入れられていると実感したいからです。
　その欲求を満足させてあげるには、まず、相手の変化に敏感に反応し、相手を認め、ほめることが必要ではないでしょうか。
　「人にしてほしいと思うことを他人にもせよ」という言葉を実践し、よりよい人間関係を築いていきたいものです。

監修
福田　健