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人間関係の知恵

聞き手は名キャッチャー
聞き手は名キャッチャー
   400勝投手の金田正一さんが国鉄スワローズのピッチャーだった頃、根来というキャッチャーがいました。根来は、金田の球をいかにいい音をたてて受けることができるか、日夜研究を重ねました。その結果、あんこの代わりに牛肉を詰めるといい音をたてることがわかりました。そのお陰で、金田はいい気持ちで練習を続けました。
   金田はプロ野球史上に残る大投手になりましたが、それを支えた根来捕手の手首は、常に脱臼に近い状態だったそうです。
   聞き手は、話し手のキャッチャーです。上司との会話、部下との会話、夫婦の会話など日常の会話の中でもよい聞き方をしてくれる人に出会うと、この人にならこの辺まで話してみようかな、明日はこの話もしてみよう、この話をしても大丈夫だ、とまさに薄紙を剥ぐように心を開いていくものです。
   つまり、相手をいかにいい気持ちにさせるか、ということを考えながら、相手の話を受け止めることは、よい人間関係を築く第一歩といえるのです。

監修
福田 健