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ユーモアの効かせ方

笑うのは誰?
笑うのは誰?
 
   シェイクスピアの言葉に、「ユーモアが成功するかどうかは、聴衆の耳にかかっている。ユーモアをいう人の手にはかかわりない」というのがあります。
 よく「どう、この話。面白いだろう」と話して、強調すればするほど、聞き手はシラケる場面に出くわします。
   先代の林家三平が、まだ若いころです。新宿のコマ劇場で熱演をしましたが、さっぱり客が笑ってくれません。ガックリして楽屋に戻り、思わず仲間に「まったく今日の客は田舎者で、ニコリともしない。わかってないんだから」こういいました。
   とたんに師匠から「三平、笑うのはお前じゃない。笑うのは客だよ」ピシリと一言。三平は、この一言で目が開けたといいます。
   よく上司にダジャレ好きがいて、それが面白いのならいいのですが、耳にタコができるくらい言い古されたネタを何度も聞かされて、閉口している若手社員がいます。
   相手を忘れては笑いも起こりません。コミュニケーション・ギャップも、原因はこの「一人受け」にあるのです。「面白いはず」「わかるはず」「通じるはず」と、自分だけで思い込んでいても、「面白いかどうか」を決めるのは、相手であることを忘れないようにしてください。

監修
福田 健