ビジネスわかったランド (営業・販売)

貿易事務

サンプルの輸入の仕方は
 サンプル代金は前払いが原則なので、メール等で見積りのやりとりなど、次のように行なう。

輸入取引を申し込む「カタログ・リクエスト」のメールを送ると、輸入を検討するための資料として、カタログや輸出価格表が送られてくることになっている。
そこで、本格的な輸入取引を始める前に、できるだけサンプルを取り寄せて実物を確かめておいたほうがよいであろう。
サンプルを見れば、カタログや写真ではわからない商品の品質や性能・完成度などがわかる。ビジネスとして輸入する場合などは、事前に営業活動をして「売り先」から注文をもらってから輸入したほうが効率がよいと思うが、そのような場合にも、カタログで営業活動をするよりもサンプルという実物を見せたほうが説得力があろう。
さらに、輸入の法律と規則に関連して、輸入に際して成分の分析証明書や検査証明書が必要な貨物もある。そのような場合は、本格的な輸入の前にサンプルを輸入して、検査や成分の分析を受ける必要がある。

サンプル代金は前払い
サンプルを輸入する際には、サンプル代金を前払いして輸入するのが一般的なルールであるから、まず、サンプル輸入のための見積りを取り寄せたうえで、代金を送金して注文する段取りになる。
サンプル輸入のための見積要求と輸出者から送られてくる見積書の見本は、次のとおり。

メールの内容は、次のとおり。
拝啓
カタログと価格表をお送りいただきましてありがとうございました。早速ですが、サンプルを購入したいと思いますので、郵便小包料金を含むサンプル代金をお知らせください。連絡を受け取り次第、送金いたします。
ご協力に感謝します。よろしくお願いいたします。
敬具

メールの内容は、次のとおり。
拝啓
わが社の半導体に関するお問い合わせをありがとうございました。
サンプル代金を下記のごとくお見積り申し上げます。
(省略)
代金を受け取り次第、1週間以内にサンプルを発送いたします。
ありがとうございました。
なお、わが社の銀行口座は、New York銀行マンハッタン支店のNo. XPC-42886482です。よろしくお願いいたします。
敬具

サンプル代金は銀行の「ELECTRONIC BANKING SYSTEM」が便利
送金することをREMITTANCEというが、サンプル代金のような小額の送金には、銀行の「ELECTRONIC BANKING SYSTEM」を利用して、自宅あるいは事務所のパソコンから手軽に送金できる。


著者
井上 洋(井上貿易事務所代表・貿易コンサルタント)