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貿易事務

貨物・書類到着案内(Arrival Notice)とは
 貨物が港に着いたことを知らせるのが貨物の到着案内であり、荷為替手形を含む書類が信用状の開設銀行に到着すると届くのが書類の到着案内である。これらに基づいて手形代金を決済し、貨物を引き取る。

信用状と保険の手配が終わったら、やがて注文の貨物が送られてくる。
そして、貨物が輸入地の港に到着すると、運送会社(船会社もしくは航空会社)から貨物の到着案内(Arrival Notice。図表1参照)が輸入者に届けられる。

それと前後して輸出者が輸出地の銀行で買取手続きをした荷為替手形を含む書類が信用状の開設銀行に到着すると、開設銀行から輸入者に書類の到着案内(Arrival Notice。図表2参照)が届く。

このように2つの到着案内が届いたら、輸入者はまず書類の到着案内に従って開設銀行に行き、手形代金を決済して、書類に含まれている貨物の引換券である運送書類を入手する。
運送書類を入手したら、次に貨物の到着案内に従って運送書類を運送会社に渡し、引換えに貨物を引き取ればよいわけである。
もちろん、現実には、輸入者が自分で運送会社から直接貨物を引き取るわけではなく、銀行から入手した運送書類を通関業者に渡し、通関業者から輸入通関手続きの終わった貨物を引き取ることになる。

著者
井上 洋(井上貿易事務所代表・貿易コンサルタント)